〜シリーズ2 放置するとどうなる?〜
高血圧を放置すると
血圧が高くなっても自覚症状がない事が多く、知らない間に命に関わる状態になってしまうので、「サイレントキラー」と言われています。
血管ボロボロ
一時的に血圧が上がるだけであれば、そんなに心配はいりませんが、長い間血管に圧力がかかり続けると、血管は内壁が厚く硬く脆くなり、動脈硬化が進行してしまいます。そして、血管に大きなダメージをうけ続けて、脳卒中や心筋梗塞に発展してしまいます。
心臓への負担&腎臓への負担
血管へのダメージだけではなく、血圧が高いとは、心臓の負担が大きくなるため(後負荷の増大)心臓は肥大し柔軟性を失い、心不全を引き起こします。高血圧は、心不全ステージAに該当します。
また心臓だけではなく、腎臓への血流量が低下するため、腎臓に負担がかかります。慢性腎不全の原因になります。
脳への影響
他にも、脳の血管ダメージにより、血管性認知症のリスクがあがります。また、脳血流量が低下するためアミロイドβの排出が不十分となりアルツハイマー型認知症のリスクもあがります。
どれくらいのリスクか
高血圧により引き起こされる病気についての論文は数多くあります。
その中で代表的な発表によると、1年間の高血圧による心血管系イベントの起こりやすさは、
上の血圧140以上又は下の血圧90以上で2.57倍
上の血圧180以上又は下の血圧110以上で5.34倍
という結果が出ています。

血圧を上げないためには
生活習慣を見直す必要があります。
減塩、運動、体重を減らす、ストレスを回避する、睡眠をしっかり取る、という事です。
それでも、どうしても避けられない要因が、加齢です。
そのため、服薬が重要になります。
生活習慣の改善と服薬により、適正血圧となるように管理します。
薬を飲み始めたら一生飲み続けなければいけないのか
「血圧の薬は飲み始めたらやめられない」と解釈をして、血圧の薬を飲まないで頑張る人がいます。
これは曲がった解釈であることにお気づきですよね。
血圧の薬が「やめられない薬」なのではなく、あなたの身体が「やめてはいけない身体」なのです。
血圧が高いのであれば、なるべく早い時期に血圧を下げておく事が、健康のためには大切である事は言うまでもありません。
もちろん、生活習慣の改善で血圧がさがる見込みがある場合や、服薬なしでも血圧が上がらない場合は、服薬が見送られたり中止になることはあります。
服薬の不安について
血圧を下げる薬は複数種類のタイプがあり、各タイプに複数あるため、とても沢山あります。
大多数の患者さんに使われているので、多くのデータがあり、その分安全性も確立していると言えます。
その膨大なデータにより、医師は明確なエビデンスのもと薬を使い分ける事が可能です。
降圧導入に適した薬、副作用が少ない薬、降圧が不十分な時に追加される薬、セットで使うと効果的な薬、セットで使うと副作用を予防できる薬、合併症毎に適した薬、など、主流な薬もある程度明確です。安全性と効果により、近年よく使われる薬と最近あまり使われていない薬、という区別もあります。
このため、医師、薬剤師共に、血圧の薬に対する副作用に明るいです。代替え薬も沢山ありますし、対処法も明確です。
薬に対する過敏症には要注意ではありますが(すべての薬に言える事)、基本的には心配なく服用いただいて大丈夫だと言わせていただきたい所です。(立場上断言はできない(汗))
副作用を気にして、高血圧を放置する方がいかに健康には心配であるか、という事をご理解いただきたいです。
また、血圧は変動しますが、そのたびに薬を抜き差しするのは好ましくありません。自己判断での調整は血圧のバランスを崩す原因となりますので、医師の指示のもと、しっかり服薬継続することが大切です。


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