高血圧ってどんな状態?

健康

〜シリーズ3 血圧の基準と測定方法〜

シリーズでお話してきましたが、高血圧は放置する事で、身体には大きな負担になっていることがご理解いただけたと思います。

そこで、血圧はどのくらいなら良いのだろうか?と思いますよね。

ここからは、血圧管理についてお話していきます。

高血圧の診断基準

従来の基準


高血圧の治療は、日本高血圧学会による「高血圧診療ガイドライン」を基準にして行われます。

2000年〜2010年代頃までは高血圧とは140mmHg/90mmHgと設定されていました。

ところが、大規模な調査で、「より厳格な降圧が心臓血管系の病気を防ぐ」という明らかな結果を受けて、2025年に6年ぶりに新しい診療ガイドラインが発表されました。

新しい基準


基準には、「高血圧と診断する基準」と、「降圧の目標とする基準」と2つあります。

「高血圧と診断する基準」は従来と変わりありません。
診察室血圧:140/90 mmHg以上
家庭血圧:135/85 mmHg以上

今回の改定で、最も注目されたのが、合併症や年齢にかかわらず「降圧の目標とする基準」はシンプルに一律に設定された事です。

「降圧の目標とする基準」
診察室血圧:130/80 mmHg未満
家庭血圧:125/75 mmHg未満

以前は診察室で血圧を測っていましたが、近年はあまり測らなくなりました。
診察室では、どうしても緊張して血圧が高くなる(白衣高血圧)ので、診察室の血圧よりも、日常の状態を表す家庭での血圧が重要とされています。
自宅で定期的に血圧測定し、記録を残し医師に判断していただく、という事が正しい受診の形です。

一方で、今回の改定ではもうひとつ新しく設定されています。
75歳の高齢者において、ADL(日常生活動作)のレベルによって降圧目標が設定されました。
ADLの低い高齢者にはより緩い降圧目標になっています。ADLの低い高齢者には、厳格な降圧を実施するよりも、より充実した毎日を送る事に重点を置いている、と言えるでしょう。

参照:「高血圧管理・治療ガイドライン2025」(JSH2025))

血圧管理の仕方


先にも述べましたが、いまの血圧の状態を正確に診断するためには、正しい受診の形をとる必要があります。
診察室での血圧は当てにはなりません。

自宅で定期的に血圧を測定し、記録を残し、診察室で医師に記録を見てもらって診断を受ける

という事です。

血圧測定の仕方


「毎朝起きてから1時間以内に、トイレを済ませてから、1〜2分安静にしてから、上腕の血圧計を用いて測る。2回測定して平均をとる」

いつ?

朝起きた時、副交感神経が交感神経に切り替わるり、活動するために血圧を一気に上げていきます。一番血圧が上がる時、という事になりますが、その時の血圧を測る事が大切です。

血圧は日内変動しますし、一般的には夕刻に向けて血圧は下がってきます。
測定の時間がバラバラだと、今日の血圧がどうなのか比較評価できません。

朝起きた時測定が難しい場合、測定する時は毎回同じような時間帯で同じような状態の血圧を測定していきましょう。

1日2回が推奨されますので、2回目は就寝前がよいと思います。

でも、血圧測定が負担に感じる方は、1日1回朝だけでもよいし、隔日1回でもよいので、定期的に自宅で測る事が大切です。

測り方

椅子に腰掛け、1〜2分安静にしてから、上腕の血圧を測ってください。2回測って平均を取ってください。

手首の簡易的血圧計は姿勢によりばらつきますので好ましくありません。

厚い衣類は腕を圧迫するので、正確に測れません。腕まくりも正確に測れません。

続けて血圧を測ると2回目以降大きく下がり、バラつくのですが?

まず、1回目測定時、動き回ってすぐに測ってしまうと、血圧が高くなります。
このため1回目高くなった結果かもしれません。
1〜2分安静にしてから測ってください。

また、1回目測ってすぐに2回目を測定すると、圧迫後うっ血状態になって、正確に測れないようです。1回目2回目の測定も1〜2分空ける方が良いようです。(オムロンより)

最後に

シリーズでお伝えしてきましたが、血圧をきちんと管理することが、いかに健康には大切であるかが、お分かりいただきましたか?

高血圧は自覚を伴わない疾患のため、軽く見られる事もあります。さらには、製薬会社がもうけるために基準を厳しくしているのでは?など恣意的目的を勘ぐる方がいらっしゃいます。

高血圧のリスクを表す発表は数多くありますが、例えば、2015年の大規模調査(SPRINT試験)を紹介すると、血圧を120mmHg未満に保った群と、140mmHg未満に保った群で、前者は、死亡率27%減、心不全38%減、主要アウトカム25%減というあまりにも明確な結果が出たため、途中で調査が打ち切りにしたほどです。

世界的にも、「より厳格な血圧管理が健康に生きるために最重要項目」という共通認識になっています。

血圧が高いと感じたら、

➀まず最近の血圧を記録して受診

②継続的な服薬

③継続的な血圧測定

ですね!

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