アレルギーと腸活

健康

こんにちは。薬剤師歴20年以上のたまさんです。

今回は、アレルギーと腸内細菌についてお話します。

アレルギー体質になる要素

近年、2人に1人が花粉症であり、アレルギー体質の方がとても増えています。
アレルギー体質になるかならないかは、乳幼児期の環境が関わっているようです。
有力な説としては、乳幼児期の過度な清潔環境や、抗生物質やワクチンなどによる感染抑制により、免疫の育ち方が変わった事が原因と言われています。
細胞免疫のヘルパーT細胞にはタイプ1(Th1)とタイプ2(Th2)があります。Th1は細菌やウイルスの排除、Th2はアレルギー反応の働きを持ちます。
生まれた時はTh2優位ですが、細菌やウイルス感染を経てTh1が育つことにより、Th1/Th2のバランスが保たれ、健康な状態になります。
近年の生活環境ではTh1の成長が抑えられ、Th2優位のままとなり、アレルギー体質となってしまう、と考えられています。

腸内細菌はアレルギーを抑える

腸内細菌が、これらヘルパーT細胞や、制御型ヘルパーT細胞(Treg:過剰な免疫を抑える)の働きに影響を与える事がわかっています。
アレルギー体質を改善させるには、いかにTh1やTregを誘導できるか、ということになります。

まず健康を維持するためには、多様な腸内細菌叢を保つ事が大切、と言えます。
腸内環境と健康の関係は大変複雑なため、特定の菌を取り入れる事で、病気が改善する、ということではありません。

その中で、アレルギー改善を目指すとすれば特に、以下の菌に注目してみるとよいかもしれません。
➀酪酸産生菌 Treg誘導、Th2抑制、酪酸産生
②ビフィズス菌 酢酸産生により腸内PH低下
③乳酸菌 Th1刺激、Th2抑制

腸内細菌の代謝物「短鎖脂肪酸」の効果

また、腸内細菌の代謝産物である短鎖脂肪酸(酪酸、プロピオン酸、酢酸など)は、生体内で様々な良い作用をすることがわかっています。

短鎖脂肪酸の役割
➀免疫調整作用
②抗炎症作用
③腸管バリア作用
④代謝促進作用   

などです。

腸内細菌が短鎖脂肪酸を作るためには、水溶性食物線維(玉ねぎ、ゴボウ、大麦、冷ごはんなとわ)や難消化性糖質(フラクトオリゴ糖、レジスタントスターチなど)が必要です。

つまり、
「多様な腸内細菌+水溶性食物線維や難消化性糖質」
健康な身体を目指す腸活となるわけです。

最後に

腸内細菌については、様々な機関で多くの研究がされていて、論文も多数出ていますが、一概に説明できるものではなく、エビデンスが確立するまでには至っていません。
また、腸内環境を整える事が、治療や薬の代替にはならないこともお伝えします。

ですが、今の健康状態を底上げするためには、大いに期待できそうな情報が揃ってきています。
積極的に腸活を取り入れて、身体の変化を感じていけたら嬉しいですね。

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