心配のない不整脈と危険な不整脈

健康

こんにちは。

薬剤師歴20年以上、心不全療養指導士を先日取得した、たまさんです。

今回は不整脈についてお話します。

心臓は電気で動く


心臓は心筋という筋肉でできていますが、電気で動いています。電気信号が規則正しく流れる事で、心臓はリズミカルに動きます。

電気信号の流れは
洞結節→心房に流れる→房室結節→
ヒス束〜脚〜プルキンエ線維→一気に心室へ流れます。

この規則的な電気信号の流れに、何らかのエラーが起こると不整脈となります。

不整脈と言われるとドキッとしますが、期外収縮とよばれる不整脈は健康な人の98%に起こると言われていて、心配のない不整脈も多くあります。

では、心配のない不整脈と、危険な不整脈とはどのような不整脈なのでしょうか。

心配のない不整脈と危険な不整脈

心配のない不整脈

洞性不整脈


呼吸により脈が変動します。
息を吸うと脈が速くなり、息を吐くと脈が遅くなります。これは自律神経による自然な反応で、むしろ自律神経がしっかり働いている、と言えます。若い方にかなり多いです。

洞性頻拍


例えば脈が100回/分と頻脈ですが、規則正しい場合です。
運動すると当然脈が速くなりますよね。その反応です。
不安、緊張、発熱、脱水、運動で起こりますが、安静にしていると数分で落ち着きます。

洞性徐脈


脈が規則正しくゆっくりな場合です。
マラソンなど運動習慣のある方は、40〜50回/分という事はよくあります。

期外収縮(上室性、心室性)


トン・トン・ト・トン・トン…
という感じで、脈が飛ぶ、胸がつかえる感じがします。
本来の規則的な動きより早く動いてしまうので、次の脈まで間隔があいて、脈が飛ぶ感じになります。上室性は心房で、心室性は心室で発生します。

この期外収縮は、自律神経が乱れて起こる事が多く、
 ・アルコールの摂りすぎ
 ・カフェインの摂りすぎ
 ・睡眠不足、疲れ
 ・ストレス
などが原因になります。
対策としては、「気にしないこと」が一番良いのですが、そうはいっても気になりますよね。一度受診して、心電図をとってもらって安心することが、早く落ち着く方法かもしれませんね。

これら心配のいらない不整脈は、健康な人が時々起こす、という事であれば、ほぼ無害です。
放置して問題ないと言えます。

だだし、心臓病がある、頻繁に起こす、めまいがある、失神をする、息切れあり、など、他の症状が伴う場合は、危険な状態である可能性がありますので、早急に受診しましょう。

危険な不整脈

心室細動

最も危険な不整脈で、心停止に至ります。
心臓がブルブル震えるだけになり、全く血液を送り出せなくなります。
数秒で意識消失→心停止→突然死
となります。

早急にAEDが必要です。

心室頻脈


心室が異常に早く動きます。

動悸、めまい、意識消失、血圧低下の症状がでますので、早急に救急車を呼びましょう。

悪化すると心室細動に移行して突然死の原因になります。

QT延長性の心室頻脈(Tdp)


原因は、先天性の場合もありますが、その他、薬剤や低カリウムが原因になる事に注意が必要です。
薬剤だけでは軽症で済むことが多く、薬剤中止により解決しますが、

薬剤+低カリウム、脱水、栄養失調、徐脈

など、体調不良の他の原因が重なった時に危険な状態になることがあります。

心室細動に移行し、突然死の原因になります。

完全房室ブロック


心房から心室へ電気が全く流れなくなる状態です。

強い徐脈、失神、めまい といった状態になります。早急に救急車を呼びましょう。

重症化すると心停止を起こす事があります。

心房細動


今すぐ命の危険に繋がるものではありませんが、放置すると危険なので、適切な治療が必要になります。

一番の問題は、心房内に血栓を作ることです。出来た血栓が脳へ飛び、「心原性脳塞栓症」を起こし、命に関わります。

このため、必ず抗凝固薬を服用し、血栓を防ぐ事が重要です。

WPW症候群+頻拍


WPW症候群は先天性のもので、「副伝導路」という余分な電気の通り道があります。
そのため、異常頻拍を起こし、危険な状態になる事があります。

最後に


これまでいくつかの不整脈の様子についてお伝えしましたが、脈の変化よりも症状に注目する事が重要です。
どの不整脈にも言える事ですが、
意識消失を伴う場合は緊急性高く、
心臓病、めまい、胸痛、息切れ、冷や汗、心臓発作の家族歴のある方などは、危険な状態を伴う事が多いので、すぐに受診する必要があります。

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