薬剤師はコエンザイムQ10のサプリを摂取したいと思うの?シリーズ2医薬品の存在と酸化型還元型の選択

健康

では、薬剤師として、私がコエンザイムQ10を摂取するかどうかを検討した時に、考える点について話したいと思います。
コエンザイムQ10を摂取していきたいと判断するのでしょうか。

コエンザイムQ10についてサプリの域を超えて期待したい。その理由は?

それは、なんと、酸化型コエンザイムQ10としてユビキノン製剤(≒ユビデカレノン)が古くからの医薬品として存在する事です。
「基礎治療施行中の軽度および中等度のうっ血性心不全症状の他自覚症状に有用」
と、認められ、効能になっています。
有効量は、ユビデカレノン30mg/日です。

医薬品として十分な検証結果が出たわけですから、酸化型コエンザイムQ10は有効であると言えます。
ですが、それは医薬品のユビキノン製剤について言える事で、サプリの酸化型コエンザイムQ10も同様に有効であるとは言えません。
例えば、用量や製剤方法や製剤性などの違いにより吸収量も変わるしバイオアビリティが同じとは言えないからです。
特にコエンザイムQ10は脂溶性で吸収に影響を受けやすいので、同じ成分、同じ用量でも製剤により違いが出ます。違いがあれば、同じように有効とは言えなくなります。

ですが、医薬品にあるのだから、
「酸化型コエンザイムQ10は心臓によい影響を与えるんじゃないかなという期待は持てるかもしれない」と考えます。

酸化型と還元型どちらがいいの?

酸化型、還元型と話がでてきますが、どう違うのでしょうか。
サプリでは、還元型が採用されて推奨されている製品も数多くあるようです。

先ほども触れましたが、体内にはいると
酸化型と還元型と変換しながら働くので、どちらの形で摂取してもコエンザイムQ10として摂取できます。
注目は吸収量の違いです。

一部の検証では、還元型の吸収量が約2倍ほど高かったという検証結果がでています。2倍ではなくとも有意に高かった検証が複数あります。

ところが、製剤の性質などの影響をうけて有意差が認められない検証もあります。
このため、還元型が必ずしも吸収量が高い、とは言えません。
そして、重要なのは、吸収量が2倍高いからと言って働きが2倍になるかは別問題であり、それは実証されていない、ということです。

「還元型の方が吸収量が高い場合が認められる」
事はわかりましたが、それ以上の結論はない、と考えます。

検証の結果をうけて、サプリでは還元型が推奨されていますが、
「なるほど、還元型が良いことがわかりました」とならないのが薬剤師です。

酸化型還元型とあーでもない、こーでもないといろいろ言うけども、酸化型コエンザイムQ10は医薬品として明らかな検証実績があるのだから、酸化型で良くない?と考えます。

還元型の吸収量が高いという事は、より高い働きに結びつくであろう事は容易に想定できます。
ですから、還元型がより良さそう、とは思います。
でも、あくまで想定であり、その範囲を超えてません。還元型の方がよい働きをする、というはっきりとした実証結果は得られていないからです。

ではなぜ医薬品を作る際、還元型ではなく酸化型を採用したのでしょうか?
それは古い時代の薬だからと考えられます(現在も現役の薬です)。還元型が、より吸収量が高いという観点には行き着いていなかったかもしれませんね。酸化型で実証されたのだからそれで十分となりますよね。

そうすると薬剤師の私としては、
「還元型がよりよいかもしれないけど酸化型で十分結果が出ているのだからこだわる必要ないかな」です。

そして、さらに付け加えると…酸化型が医薬品で実証されたのは心不全についてのみだから、さらに他の臓器や身体中にいい働きを期待するなら、より吸収量が高い還元型の方ががいいかもしれない。でも、心臓に有効なのだから、酸化型でも他の臓器まで十分働くかもしれない。
などを考えながら、上記の結論に至ります。

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